さてバラナシ最終日。日の出のガンガー(ガンジス川)を見るべしと日の出前にガート迄でずっぱり、適当に売り込んできた男の子が案内してきたボートに決める。どれ選んでも1人1時間50ルピーなので、まあセコイなーと思ったけど根切りに値切って70ルピーで手を打つ。此れに乗ると決まって子供が花で装飾されたろうそく(ロイカトンみたいなやつ)を売りつけてくる。値段を聞いたら1個100円と法外な値段だったので「高すぎるからいらねーよ」10ルピー札をピラピラしたらそれで良いというので購入。すげえ適当なボッタクリで笑った。ちなみにこの朝は糞寒かったので多分ガッツが持たなかったのだろうと思うのだが、元気な子供の場合、買うまで泣いたり喚いたりすることも有るそうなので注意が必要だ。で、船の漕ぎ手も少年なのかと思ったらおっさんで、こちらは英語がしゃべれないらしい。漕ぎながらガイドもしてくれるが、質問しても通じないwけど悪い人ではなさそうで荒削りではあるが親切。朝靄の中をガンガー上を航行するのは物凄い幻想的で感動しきり。沐浴は噂によると5割が某かの要因で寝込むらしいので避けたが、折角ここまでやって来てなにもしないのも勿体無いと、取り敢えず右手をガンガーに突っ込んで整髪することにした。思ったよりあったかい。漕ぎ手のおっさんもニコニコ見ている。外気より暖かいねえと言ったら頷いている。
ちょっと行くと「コンニチワ~」と向こうからもの凄い笑顔のインド人が明らかにみやげ品を大量に積み込んだこちらと同じくらいのサイズの手漕ぎボートが接近してくる。メンドクセーと思ったんだけど、ガンガーの水を持って帰れるらしいちょっとかっこいいキーホルダーに一目惚れしてしまい120円で買ってしまう。徐々に周囲も明るくなってきて、日の出そのものは霧がひどくて結局わからなかったんだけども、まあ、日の出のガンガーを満喫。その足でチャイ屋とラッシー屋に立ち寄り、今日発つコトを伝えてお別れを済ませ、ホテルのレストランでランチを済ませてだらだらするなどし、列車定刻の2時間前に駅に到着。
この駅というのもまた結構すごくてやっぱり大量の人。駅前は舗装されているものの平気で穴があいてたりするので笑う。中に入って電光掲示板を見るものの自分らの乗車する列車の番号がない。おかしいなーと思って適当な窓口に行くのだが、インド人が大量に行列している「お問い合わせ」と書かれた窓口に行けと言われる。また観光客専用小屋みたいなところもあって、どういうわけかそこはロープで区分けされているんだが、ロープを跨いで小屋の中のおっさんに相談するも要領を得ない回答。親切なんだがまったく要領を得なくて面白すぎる。
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段々時間も迫ってくるのだが、一向に自分たちの列車の番号が出てこないので、やや焦り気味で仕方なく長蛇の列に並ぶ。並ぶんだがインド人適当でガンガン横入りするのでえんぞうの裁量でムカついた奴の場合は入ろうとするところを普通に手とか足でどかして対応。窓口が近づくと、一体全体何をやっているのかが把握できるようになるのだが、中に偉そうなおっさんがふんぞり返っていて、席の中央にマイクが立っており、一人ひとりの質問に何故かマイクで回答。場内アナウンスなのかと思ったら、このおっさんの声が駅舎全体に流れているという意味不明な仕様だったことが判る。
いよいよあとちょいというところまで来ると滅茶苦茶横入りしてくるのでこちらもイライラしているから手荒にどかす。多分インド人の方が全然力強いんだろうけど、デカさではえんぞうのほうが全然でかいのでわりとどいてくれる。というかどかなきゃいよいよぶん殴ったろうと思っていたのだがwそれはしないで済んだ。死ぬところでした。ほんでいよいよ自分の番になったので、チケットを見せてなんで掲示板に表示されてねーのと聞いたらヒンディ語で返してくるのでいよいよぶち切れて、俺はヒンディ語が分からねーんだから英語か日本語で説明しろと怒鳴りつけたらその声がマイクで拾われて周りがちょっと静かになって面白かった。で仕方無しに英語で帰ってきたのを聞くところによると、何れにしても遅れているので2時間後にまたここにこい、ということらしい。2時間も待って此処に来るはずもねーんだけど、まあ何かあって遅れているということが判ったので一安心。定刻直前になるとアーグラー行きの旅行者もチラホラ困惑気味にいて、先ほどの旅行者小屋近辺にポツポツ旅行者が座り込み始める。その中に日本人ぽいあんちゃんがいたので話しかけると日本人。するとすぐ向こうから「あー参った参ったトイレってどこにあんですか?」ともう一人の日本人が登場。こういう時に同胞がいると心強い。みんなアーグラー行きだという。アーグラーってのはタージ・マハルのあるところ。
ところでタージ・マハルは金曜日が定休日で、我々はそれを含んで予定を立てていたのだが、他の二人はそれに気づいていないか気づいていてもどういうわけか間違えていたらしく、定休日だと知ると激しく動揺していて面白かった。インドに来る奴は特殊な奴が多い訳だ。。。
それぞれの把握している情報から、何れにしても遅れているため、ここで待つしか無く、また注意深く関内放送を聞くしか無い、ということが判る。ダベっているうちにおそらく同じ行き先の旅行者がどんどんと増加し、同じ列車に乗るだろうと思われるインド人もバシバシ座り込みを始める。で、初めて意味が判ったのだが、このロープというのは、ロープよりこちらは観光客だけのエリアでベンチなどがあり、向こうは現地人向けでホントにただの床。現地人がこちらにこようとすると駅員に注意されるという差別待遇。あんま変わんないんだけどロープ一本で精一杯の待遇を用意するあたりなんかこー思いやりというか歓迎してる風合いなのが可愛いらしい。
結局その便がやって来たのは低孤高の5時間後。本来的には食事が出るはずだったのだがそんなモンはなく、予測済みだったえんぞうは買い込んでおいたおやつを食べて凌ぐ。
ちなみにインドの鉄道はクラスが分かれていて、我々が利用したのは二段ベッドエアコン付きの車両。他の二人はエアコン付き三段ベッドのクラス。我々の区画には3列合計6つのベッドがあり、カーテンで仕切れるようになっていて、我々は窓側に並行した2段を使って妻を上に寝かせた。同じ区画の上段2列にはスペイン人、下段にはインド人の老夫婦。とにかく既に深夜なので検札を終えると爆睡。
目覚めても列車は絶賛運行中。到着時刻の一時間前に目覚めたのだが、絶賛遅延で、更に数時間掛けてアーグラーに到着。既に午後4時。この日アーグラーからデリーに向かう列車の時刻は午後9時。。。
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